無人島・田島にはガスがありません。
ご飯をつくるにも、お風呂を沸かすにも自分たちで火を起こさなければなりません。
そこで今回は、田島で過ごすために必要なマストスキル「田島式火起こし」を紹介します。
小学生から大人まで誰でもできますので、チャレンジしてみてください。
1.燃えるものを集める
まずは、燃えるものを集めていきます。
簡単に燃えやすい木の小枝や竹などは、海岸や森の中に落ちています。
必要に応じた量を拾いましょう。
拾うときは、軍手をすると指のケガを防げて安心です。
拾うときのポイントは、乾いたもの拾うことです。
海岸では海水で濡れていたり、森では影になって湿気っていたりします。
湿りがあると、火を起こしにくくなりますので、できるだけ乾いたものを拾いましょう。
また、木の枝や竹を集めるときは大小さまざまなものを集めると火を起こしやすくなります。
細いものから太いものでまんべんなく集めましょう。
海岸や森にはいろいろ落ちていますが、その中でも特に燃えやすいものを紹介します。
(1)杉の葉
杉の葉には油分が含まれていますので、すぐに燃えます。
着火材として有効です。
(2)竹
竹にも油分が含まれています。
火がつくと勢い良く燃えますので、マキや炭に点火するときに有効です。
(3)枯れ草
新聞紙やチラシなどの可燃物がないときの代わりとして有効です。
あっという間に燃えつきてしまいます。
2.集めた木の枝を組み上げる
火を起こすために、集めた木の枝を組み上げて行きます。
(1)新聞紙やチラシを丸める
まずは、一番はじめに火をつける新聞紙やチラシを丸めておきます。
ここで丸めすぎると火が着きにくくなります。
大きい場合はちぎるなどして、中に空気がいき渡りやすいよう、ふんわりと丸めるのがポイントです。
新聞紙やチラシがない場合は、枯れ草や落ち葉を使うと良いでしょう。
紙や枯れ草を使いすぎると、灰が舞いやすくなりますので、できるだけ抑えて使いましょう。
(2)小枝を重ねる
丸めた新聞紙の上に小枝を重ねていきます。
小さいものから大きいものへと重ねてください。
ポイントは、密集して重ねすぎないようにし、ふんわりとした鳥の巣を作っていくイメージです。
重ねすぎると火が着きにくくなります。
(3)大きな枝やマキをおく
最後に2〜3本の大きな枝やマキをおきます。
火を持続させるためのものです。
初めから太いものをおくと、なかなか火は着きにくいです。
小→中→大と火を広げていくと、火を起こしやすいです。
3.火をつける
一番下に組んだ新聞紙やチラシに火をつけます。
田島ではマッチを使います。
風など消えないように注意してください。
風上から火をつけると、火が燃え上がりやすいです。
火が着いたからといって、すぐに仰いではいけません。
火が消えたり、木が燃え始める前に紙が燃え尽きたりします。
中くらいの枝に燃え移るまでは、じっと我慢しましょう。
4.火を維持する
火を維持するために、太いマキなどを入れましょう。
ここまでくれば、多少湿っている木でも火は着きます。
また、火力が強くなりすぎないように注意しましょう。
火は安全に使いましょう
ご飯を炊いたり、お風呂を沸かしたりと、火はとても便利ですが、火事や火傷の恐れがあります。
周辺に燃えやすいものがないか、十分に注意してください。
また、火が消えたと思っても、消えていなかったり、熱を持っていたりします。
最後は、しっかりと消火しましょう。
みずから火を起こして使うことで、普段の生活がどれだけ便利かを実感することができます。
ぜひ、電気もガスもない無人島・田島で生きる力を学んでみてください。